5.モゲラ出現

堕落論

さて東宝特撮映画DVDコレクション第10号「地球防衛軍」(昭和32年12月28日公開)です。いや~面白い。まあ一連のシリーズの中で僕はこれを一番観たかったので、作品を観る前から騙される気満々ではありましたが、面白い。

特に前半部、フィルムはすでに白黒ではなく総天然色ですが、薄くらい夜、ロボット怪獣"モゲラ"さん(50m)による富士山麓の町襲撃、そして防衛隊との対決シーンは、是非大画面で観てみたい!と思っちゃいます。
地球侵略を狙うミステリアンに操作されているモグラそっくりのロボット怪獣"モゲラ"さん。
まあ尺の都合もありますし、結構あっさりと防衛隊に倒されちゃいます。

でもそのユーモラスな見た目とは裏腹に、周囲を焼き払いながら無機質にゆっくりと迫ってくるその様に、僕はちょっと"怖い"とも思っちゃいました。

で、その後、富士山麓に基地を構えたミステリアンの科学力に日本の防衛隊ではとても歯が立たず、そのため世界各国の英知をあつめた「地球防衛軍」が結成され、人類の命運を賭けた決戦へとなだれ込むわけです。

その「地球防衛軍」の対ミステリアン兵器開発の異様なスピードの速さだのアレだのソレだの、覚めた目で観れば突っ込み所は満載ですが、僕は最初から昭和30年代のScience Fictionに騙される気満々なので無問題。

※"完成品はこちらに"でしょうね(笑)。

ただなんとなく、この作品に限らず今まで観てきた作品に共通して感じることですが、作品の密度が後半になるにつれ薄くなっちゃう気もします。
もちろん物語としてはクライマックスに向けて盛り上がるのですが、それとは別になんとなく作品が"緩む"気がします。

あの~、何気に当時は製作予算や撮影日数の点で無理が出てきてたりもしたんですかね。
こう最初から順繰りに撮っていたら、「おや?」みたいな。

しかし昭和32年12月28日当時、人類は異性人の侵略にたいして(怪獣にも)あくまで自分等だけで対決しようとしています。ウルトラマンとかお呼びでないみたいです。

もちろんアチラにはスーパーマンだの何だのいらっしゃったんでしょうが、日本人が自らとは異質なモノによる侵攻に対して、これまた自らとは異質なモノの力に依存するようになったのはやっぱりウルトラマンさんからですかね?

ん~それとも昭和39年12月20日の宇宙怪獣キングギドラさん日本御来訪時に、その歓待をゴジラさんモスラさんラドンさんのお三方に丸投げしたのが日本人の自らとは異質なモノ依存体質の萌芽かな?。

いや待て!それなら昭和37年8月11日、ゴジラさんとコングさんが揃って日本にお立ち寄りになったさいに"離間の計"を使い、ご両者を仲たがいさせて共倒れにさせてしまえ!という日本人の卑劣な陰謀にすでに精神の堕落の端緒はあったのではないか!?

なるほど!これは坂口安吾さんの「堕落論」を今こそ読み直せ!つうことだな。


パリは燃えているか

今は昔、大昔、韓国から日本の大学院に留学してきた方とちょっとだけ話す機会がありました。
(※当時、主に学生相手の不動産屋でバイトしてて、そこに部屋を探しにきた方です。一緒に都内をまわりました。そのときのコトです・2013/11/17)

話は何とはなしに徴兵の話に。
入隊したら最初に言われるんですってね「もし北と交戦状態に入ったらン十分でソウルは火の海だ。お前等はそこで死ぬ」って。
あと、確か学校で軍事教練みたいなこともやってるって言われてなかったかな?
そういう時間(授業?)があると。
「日本の学校でもやってますよね?」て聞かれた記憶があるから。←人と人、当然友好的、というか普通ではありましたが、これも文化パラダイムの衝突の軽い発露ですかね?

で、今は昔、これは少し昔、ものすごくパソコンに詳しい韓国の方がいました。
(※別のトコですが、これもバイト先です・2013/11/17)

「凄いッスね。何処でそんな知識を?大学ですか?」と聞くと「軍隊だ」と。
「へ~そんなに詳しくなるんだったら軍隊も悪くないですね」
そう言うと物凄い勢いで否定されました。

「だって詳しくならないとコレなんですよ!!」

と、殴る蹴るのジェスチャー・・・笑いながらではありますが。

もちろんドコも燃えるべきではない。
パリだろうが東京だろうがニューヨークだろうが平壌だろうがソウルだろうが、燃えるべきではない。

ほんとうは"べき"とかつかうべきではないのかもしれないけれど燃えるべきではない。


艦観

えっと海上自衛隊の観艦式つうんですか?首相が来るの。

あれのリハーサルですかね、一般人が見学できるやつに誘われてお邪魔した(護衛艦にのったのかな?よくおぼえてません)ことがあります。

(注:これはこれを書いた当時としても大昔、その頃友達の父が何かチケット?のようなものを持ってて、あるからいくかい?みたいなノリでした。確か、おぼろげな記憶ですが、本番ではあのヘリコプターには橋本首相(ゴミ処刑)が、みたいな頃ではなかったかと・2013/11/17)

ま、子供の頃、米軍の艦艇も含め何度か"軍艦"の中には見学者として入ったことはあるんですが。

んで、その(たぶん)艦観式のリハーサル。

戦闘機だったり、潜水艦だったり、そこでいろいろな出し物(という言い方は失礼ですね。僕の高校の頃の友人も含めた、日々の厳しい訓練を欠かさない、ほぼ総ての海上自衛隊員に)がありました。これまたなんとなく子供の頃を思い出しました。

そんな中、たぶん(日本海海戦で連合艦隊がやったやつ)だと思うんですが、一列にならんだ艦隊がグワ~と回りはじめて・・・

その時は素直に「凄げ~おもしれ~」と思ってしまいました。
ええ、一見さん(ではないんですけどね)にはマジで一大スペクタクルです。

失礼な書き方ですけど。


距離

韓国の首都ソウルから60kmほど北上すれば38度線に到達と。

東京駅基点で考えると、北上して埼玉県の行田あたり?熊谷には到達しないか?
ま、だいたいそんくらいのトコに未だ休戦中の敵対国家が地続きで存在しているわけですな。

意識、無意識、どちらにしろ韓国の人たちの頭の上には精神的にどえらい重しがのっかってるんだと思います。やっぱりそこはどの国とも海を挟んだ僕ら日本人には感覚としてわかりづらい所だったりするのではないでしょうか?

だって外国=海外。「オーバーシー」ですもん。

といっても、そんな事情なんか軽く無効にする情報通信、交通事情にくわえて軍事技術も現代は大発達しちゃってるわけではありますが、と無知が適当に書いてますが。

ちなみに目分量で60kmがどれくらいか(北上にこだわらず)というと・・・

札幌からは滝川手前
仙台からは登米を越えたくらい
長野からは関川こえて日本海ってとこ
名古屋からは郡上へ
大阪からは姫路手前の高砂あたり
神戸からは京都に着くくらい
奈良からは津を越えて伊勢湾に出たあたり
高知からは観音寺には届かないあたり
博多からは北九州くらい
鹿児島からは出水くらい

ですかね?

地続きのそんな距離に、いまだに軍事境界線(たまに小競り合い)があると思ったら、やっぱキツイですよね。だから、韓国内に「北との対決より融和を」って人達がいるのは僕個人的にはわからんでもないです。

韓国内にたぶん多数いるであろう北の工作員の人等の頑張りは差し引いてもね、と、またもや無知が適当に書いてますが。

と、僕が書いたのは2009年11月17日。

で、今。

う~ん。

(※この文章を最初にまとめたのが2010/12/20付。たしか当時、大局としては小競り合いというレベルだとは思うのですが、南北の軍事衝突の危機があったような・2013/11/17)


観光

北朝鮮の平壌にいったことある人に話聞いたら、やっぱりなかなかどうしてみたいですね。
アレだったりコレだったり。ちょっと聞いただけでもあらゆる意味で「大変」だなと思える話でした。

(※同上ですが、別の方です・2013/11/17)

でもこの方は在日韓国人の方なんですが、仰るには北朝鮮に"観光"に行くこと自体はそんなに難しい話ではないと。で、韓国生まれの韓国人の方に「北朝鮮に行きたいですか?」と(無遠慮・不躾に)聞くと「行けない。無理」と。

韓国の方はそもそも"観光"で平壌にはいけないんでしたか?いわゆる在日韓国人の方にだけ許されているんでしたか?軍務経験の有無も関係あるのでしょうか?僕はまったく無知でございます。

でもこの方が韓国籍であることはまちがいないんです。
この方の北に対する思いを聞いたのははっきりとおぼえているから。


ボケ

ほ~内外タイムス社、11月30日付けで東京地裁へ自己破産を申請ですか。

いえね、今(2009年12月3日)、麻生幾さんの「消されかけたファイル"金大中拉致事件の陰の主役・元自衛隊諜報部員"」を読んでいるんですけどね、内外タイムスの記者の方が出てきましてね。石川明保さん、当時大統領選にも出馬し、若き韓国野党のリーダーとして注目を集めていた金大中さんへの初めての独占インタビューをした方です。

石川さん、その金氏が日本に来ているとの情報を得、もう一度会ってインタビューをしたいと思うもその所在がどうしてもつかめません。なぜなら金氏は大統領選を闘った朴大統領配下(と言ってしまいます)のKCIAに"文字どおり"”命を狙われており、容易にその所在を明かすわけにはいかなかったからです。←たぶん日本のその手の方たちは当たり前に掴んでいたんですよね

その時、石川さんにある考えが浮かびます。敵の敵は味方。朝鮮総連(当時は完全に北の支援団体ですかね)の幹部に金氏との接触の仲介を願い出たのです。結果は・・・成功。ある電話番号を教えてもらい、石川さんは金氏への二回目のインタビューを行なうことになります。

さて麻生さんもさらりとその疑問を書かれてますが、北の朝鮮労働党直轄の支援団体幹部が何故、本国韓国の諜報員もその所在を掴めない韓国野党の若きリーダへとつながる電話番号を知っていたのか?謎ですね。

しかし当時の韓国朴政権は強力な反共政策を取っており、それはもう恐怖政治といってもいいレベル(みたいです)で、平和的な南北統一の理想を掲げ、それにより現実に命を狙われている金氏が(その関係の深度は僕にはまったくわかりませんが)北の機関と接触すること自体は、僕個人としては政治家として別段不思議ではないしありうることだと思います。←それに金氏はクリスチャンではありませんでしたか?

(注:共産主義者ではないだろうと。そう言う意図でクリスチャンと書きました。共産主義は無神論ですよね?・2013/11/17)

そして朴政権ですが、その評価にはやはり当時の冷たく沸騰した国際状況なども考えてやらねばならず、一概に""と決め付けることは僕にはできず、すべては大きな時代のうねりの中に巻き込まれた人たちの悲しい所作で・・・

と、のん気に言えるのは僕が「平和ボケ」の日本人だからでしょうね。
やっぱり「平和ボケ」万歳ですね。永遠に日本人が「平和ボケ」でいられますように。

この「平和ボケ」を手に入れるためにどれだけの血が流されたのか?
もちろんこれは日本人に限らない。
そして、今この瞬間、もしかしたら世界のどこかで罪無き人の血が涙が流されているおかげで僕達は「平和ボケ」でいられるのかもしれない。
噛みしめるべきだと思います。

ええ、もちろん、いつものように、適当です。


歴史

北朝鮮でどうなのかは知りませんが、韓国ではつい最近まで「同姓」で祖先の出身地が同じ「本貫」の男女は結婚できない「同姓同本不婚」という制度があったと思います。←制度は廃止されても意識の上ではまだまだ残っているみたいですが。

やっぱり儒教の影響でしょうか?

この「本貫」というものは非常に強い拘束力を持っているようだと、僕は、皮膚感覚ではなく本などで仕入れた"知識"として感じます。

で、先頃亡くなられた金大中さんと金正日さんは「本貫」が同じ""なんですってね。

「つうことは2000年に平壌で金大中さんと金正日さんの南北首脳会談が実現したのは、その同姓同本ってことも関係してるんですかね?」と、そのことを僕に教えてくれた、これまた同じ「本貫」の""の、中国の朝鮮族の金さんに聞いてみたら「関係ないですよ」とのことでした。

そりゃそうですよね。果たして同姓同本の""さんは何人いるのか?って話ですもん。

結婚はできませんでしたが。

しかし僕が知り合っただけでも、韓国生まれの韓国人、日本生まれの韓国人、中国の朝鮮族。

他にも北の人や、そうそう中ソの関係が悪化していたとき、同民族がアチラにもいるということで、内通や諜報活動を恐れたスターリンさんによって、ソ連邦内部の朝鮮族の人達が、自らの土地を追われ、中央アジアに強制的に移住させられたという話がありませんでしたか?

スターリンさんによってかどうかは定かではないけど強制的に移住させられたという事実はありませんでしたか?

うん、これはかなりぼんやりです。

でも、もとは仲良く暮らしていたろう一つの民族。
半島や回廊の民に歴史は。


おもう

今は昔、少し昔、韓国の方と二人で何とはなしに"統一"について(軽い感じで)話していて、僕が流れで『でも結局は南が北を、北に住む人々を飲み込むことになってしまわないように気をつけないと』のような趣旨のことを言ったのですが、その時"ある言葉"を考えなしに使ってしまい、その瞬間「しまった」と。 

※"植民地"です。20220303。

その方は本当に、これは心から言いますが、本当に素晴らしい人格の人で、尊敬できる人で、僕がその"ある言葉"を発した瞬間、サッと、顔色が、でも流してくれましたが、何事もなかったかのように流してくれましたが、もちろん僕は"ある言葉"を韓国と日本の関係に結び付けて使ってしまったわけではなく、それどころかその関係に結びつくことも一切気づかず使ってしまい、でも流してくれましたが。

もちろん異なる文化パラダイムの衝突という危機を経てもいい、経るべきだとは思いますが、それは同時に、互いが互いの、どちらか一方がではなく互いが、その異なる文化パラダイムを理解しようという努力があってのものですよね。絶対。

互いが互いの立ち位置を思いやるというのは別に"逃げ"ではない。と僕は思います。

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