今読むと、なんとなく布袋さんも口舌の徒な感じを(笑)。




氷室さんの本名"テラニシオサム"
布袋さんの身長187センチくらいかな?六尺だとちょっと足りないか?
で、この文章が書かれた昭和36年はおそらく布袋さんが生れた年。したがって当然、同人の寺内君とは作家の寺内大吉さん、清水君は作家の胡桃沢耕史さんのことです、あくまでも。が、“同人の清水君なのである。この人は、世評ではずいぶんと奇人で通っているそうだが、私はそうだと思ったことがない静かでいつも微笑していて、全体の印象には、もって六尺の孤を託(たく)すに足るような重さがある。いつの場合でも、意見をきいているばかりで、自分の我を通さない寺内君と私とが、やめるやめぬの議論をしていても、かれはにこにこと布袋(ほてい)のような微笑をうかべて聴いているのみなのである。”

だからぶつかるとしたら俺とヒムロックだしさ、初めはすごいぶつかって、音楽的にも人間的にも、とりあえず、このバンドでこいつが一番嫌いだ、みたいな。目も合わせない時もあったしさ”が、やめるやめぬの議論をしてるのは、氷室さんと布袋さんではない

それだけならいい。このふしぎな人物には、卓絶した事務的な才能がひそんでいるのだ。議論は議論、実行は実行、と考えているらしく、気がついてみると、いつのまにか、また雑誌が出ているのである。わらうべきことであった。ふたりの口舌の徒の空論は、いつもかれの頭上を通過するのみで、かれは頭を垂れて黙々と編集をし、にこにこと印刷屋に出かけ、紙屋に払いをすませ、出来あがった雑誌を袋に入れ、いちいち上書きを書いて発送し、そのあと機械のような正確さで、経費のツケを口舌の徒たちに渡す。こういうふしぎな人物がいなければ、この雑誌はとっくに休刊になっていたように思われる”。

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